看護師のための筋萎縮性側索硬化症の解説

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療

筋萎縮性側索硬化症(ALS)には、現在、根本的な治療法はありません。

 

ですが、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の研究は日々進んでいます。

 

そして、病気の進行を遅らせることが出来るようになっています。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の薬物療法

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の薬物治療では、
グルタミン酸拮抗薬「リルゾール(商品名:リルテック)」による治療が行なわれます。

 

リルゾールの効用は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者さんの生存期間や、
人工呼吸器装着までの期間を少し伸ばすことができるというもので、
病気の進行を抑える作用があります。

 

しかし、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の症状を改善させたり、
回復させる効果はありません。

 

リルテックの標準投与量は、1日100mgで、
朝食前、夕食前に内服します。

 

* リルテック使用上の注意

 

 効果が顕著ではありません。

 

 肝機能障害や貧血、下痢、便秘、無気力さ、その他の副作用が生じることを患者さんに伝え、
同意を得て使用するようにします。

 

 努力製肺活量(%FVC:%forced vital capacity)が60%以下の患者さんの場合は、
効果が期待できないので投与しません。

 

 また重い肝機能障害のある患者さん、過去にこの薬剤の成分に対し、
過敏症の症状が現れた事がある患者さん、
妊婦、または妊娠している可能性のある患者さんには禁忌です。

 

 肝機能障害、発熱があって感染症が疑われる患者さんや、
腎機能が低下している患者さんには、慎重に投与することが必要です。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の対症療法

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の対症療法も、
肝機能障害や呼吸抑制・筋脱力などのリスクがあります。

 

また、効果が顕著ではないという点もあるので、
対症療法は、患者さんご本人やご家族に十分説明した上で、
承諾を得てから行ないます。

 

・症状と効果があるとされる薬剤・治療

 

流涎: 抗コリン作用を有する三環系抗うつ薬

 

強制泣き・笑い: 三環系抗うつ薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬、
         セロトニン・ノルアドレナリン選択的再取り込み阻害薬

 

精神不安・不眠: 抗不安薬、抗うつ薬内服・注射

 

四肢の疼痛: 麻薬を含む鎮痛薬、抗炎症薬、湿布薬

 

著しい痙縮: 抗痙縮薬

 

呼吸困難: 酸素の投与、オピオイドの投与